〜 脇田雄太コラム 第17回 〜「歴史的なインフレに対抗するには?」
〜 脇田雄太コラム 第17回 〜
「歴史的なインフレに対抗するには?」
こんにちは!ボロ物件投資家の脇田雄太です。
コロナ禍以降、さまざまな商品が値上げされています。
昨年来の歴史的な円安の影響もあり、食料品、灯油やガソリン、電気料金など、日常生活に直結する値上げも相次ぎました。
建築や不動産業界も例外ではありません。輸入木材などの高騰によって、建物の新築やリフォームにかかるコストも、大幅に上がっています。
リフォームコストが上がれば、私たちが実践しているボロ物件投資の利益も圧迫されるわけですから、決して他人事ではありません。
では、そんなインフレにおいて、ボロ物件投資で確実に利益を上げるためには、どうすれば良いのか?
今回は、そんなテーマで解説してみたいと思います。
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日本のデフレスパイラル
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1990年代始めのバブル崩壊以降、日本の経済は「失われた20年」と言われるように、長いデフレに悩まされて来ました。
商品の市場価格が下落し、原材料費、製造費、人件費などのコストを掛けられなくなった結果、多くの日本企業は雇用や賃金を可能な限り抑えるという経営判断を下したのです。
その結果、国民の所得水準は低下して購買意欲も減ってしまうという、いわゆるデフレスパイラルに陥りました。
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デフレからインフレ
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そこから20年後、2010年代に入ってその流れが変わったのは、第二次安倍政権による「アベノミクス」がきっかけでした。
「異次元の金融緩和」と言われた日銀のマイナス金利政策によって、市中にお金を回すことで、日本経済の活性化を試みたのです。
とはいえ、目標としていた年2%のインフレ目標は、なかなか達成出来ませんでした。国民の所得水準は一向に上がらず、「笛吹けど踊らず」という状態がしばらく続いたのです。
転機が訪れたのは、2020年のこと。
新型コロナウィルスが世界的に蔓延する「パンデミック」によって、世界経済が麻痺状態に陥りました。
その結果、輸入木材や建築資材、各種設備などのモノが不足したり、価格が高騰したりという、インフレが起こり始めたのです。
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歴史的な円安へ
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さらに、コロナ禍がようやく収束すると、今度は新たなインフレ要因が発生しました。冒頭でも触れた、歴史的な円安です。
アベノミクス前の2011年には、1ドル75円32銭という、歴史的な円高を記録していたのが、2023年には1ドル160円を突破という超円安となり、生活必需品が軒並み値上げされたのです。
もちろん、不動産投資をとりまく環境も例外ではありません。
新築やリフォームコストが上昇したにもかかわらず、賃料相場は上がらないため、それまでの利回りが確保出来なくなったのです。
特に、低利回りでギリギリ運営するような、大都市圏の新築マンションは、その影響がより深刻になっています。
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インフレは吸収出来る?
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一方、地方のボロ物件投資では、超高利回りという分厚いマージンによって、インフレによるマイナスをある程度吸収することが出来ています。
確かに、リフォームコストの上昇は痛いところですが、大都市部のアパマン投資などに比べれば、遥かに安定的な運営が出来ているのではないでしょうか。
また、インフレによるコスト上昇を物件価格の安さで相殺することが出来れば、その影響も最小限に止めることが出来ます。
例えば、リフォームコストが50万円上がったとしても、ボロ物件を50万円安く買うことが出来れば、トントンですよね?
そうやって、投資家自身の努力と交渉によって、高い利回りをキープすることが出来れば、今後のインフレも決して怖くないと、私は確信しています。
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さらなるインフレに向けて
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建設業界の2024年問題もあって、今後もリフォームコストの値上げは避けられない見通しです。不動産投資で規模拡大を目指している人は、この先はどうなるのだろうか?などと、不安になるかもしれません。
しかし、そこは知恵を絞り、努力と交渉、そして行動力によって、自分の道をどんどん切り拓いて行きましょう。
頑張れば頑張るほど、望む結果を引き寄せることが出来ますよ。
多くの人が弱気になっている時こそ、チャンスが舞い込みやすくなります。
不安を克服し、次の一手を打ち続ける!
そんなボロ物件投資が実践出来るよう、私も引き続き頑張りたいと思います。
今回はこのへんで。
脇田雄太でした。