〜 脇田雄太コラム 第12回 〜 「ボロ物件投資は、仕方なくやるもの?」
〜 脇田雄太コラム 第12回 〜
「ボロ物件投資は、仕方なくやるもの?」
こんにちは!
ボロ物件投資家の脇田雄太です。
大都市部のアパマンなど、一般的な不動産投資では、「自己資金」「銀行融資」
が、投資を始める上で大きな障壁となります。
自己資金を極力使わないフルローンや、オーバーローンもありますが、銀行が融資してくれるかどうかは、投資家の属性次第というのが現実です。
一方、地方のボロ物件投資はどうでしょうか?
物件価格が安く、手持ちのキャッシュで買える範囲なので、融資や属性の問題から解放されるという手軽さから、ここ数年で大きな注目を浴びています。
しかし、現在はともかく、今から10年以上前のボロ物件投資はどちらかというと、「お金のない人が仕方なくやる投資」というイメージがあったのです。
今回はそんな、ボロ物件投資を取り巻く状況の変化について、少し語ってみたいと思います。
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長崎みたいな地方で…
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私が長崎のボロアパートや戸建を購入し始めたのは、今から16年近く前の2008年ごろ。今では考えられませんが、当時はボロ物件投資というジャンルが確立されていなかっただけでなく、ほとんど見向きもされない状況でした。
書店に並んでいる不動産投資関連の書籍は、その大半が融資を使った都市部のアパマン投資というイメージで、ボロ物件投資は「資金や融資の面で厳しい投資家が、仕方なくやる投資」ぐらいにしか、扱われていなかったのです。
ちなみに、私自身も最初の物件は大阪府下にある一棟RCマンションでした。しかし、借金を増やし続けることに抵抗を感じたため、「借金不要の安心感」「高利回りで運営が可能」な長崎のボロ物件投資へと軸足をシフトしたのです。
しかし、そんな私を見た知り合いの投資家さんには、「大阪のRCマンションを保有しているのに、どうして長崎みたいな地方で物件を買うの?」などと心配をされていました(笑)
まとまった自己資金があるにもかかわらず、安定した収入を得やすい都市部のアパマン投資から離れ、未知のエリアだった長崎でボロボロのアパートや戸建を買いまくる私の行動が、奇妙に見えたのだと思います。
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未開の地で金塊を掘る
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そんなわけで、私がボロ物件投資を始めた最初の頃、確立されたノウハウのようなものは、ほぼ無いに等しい状況でした。
既存のノウハウに頼ることが出来ない以上、投資家自身が、「悩み抜いて、行動に移し、解決を図る」ことでノウハウを築き上げるしか、方法はありません。私は、実践を通じてより良い方法を探し続けました。
一方、当時は投資目的でボロ物件を探すライバルもいませんでしたから、
・4LDKの戸建 =50万円
・3LDK×6部屋のアパート =720万円
・2LDK×4部屋+1DK×1 =150万円
こんな感じで、1年以上売れ残っているような物件に大きく指値を入れて購入することができました。そうして私は、物件数を着実に増やしていったのです。
初めて売主さんと交渉して、タダで物件を譲ってもらえた時は、大きな驚きを感じたものです。
「タダで不動産が手に入るなんて、すごい世界だな…」
そんな、未開の地で金塊を掘り出すようなワクワク感から、私はこの投資にすぐに夢中になりました。
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恵まれた時代になった?
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そこから十数年経った現在では、ボロ物件投資家の数が飛躍的に増え、ボロ物件投資やDIYのノウハウも、SNSやYouTubeなどで盛んに共有されるようになりました。
1からノウハウを積み上げなくても、「誰もがボロ物件投資で成功出来る」、そんな、恵まれた時代になったのです。
また、地方の空き家問題を解消する手段の1つとして、テレビやネットなどのメディアでも、この投資が盛んに取り上げられるようになりました。
「知名度が上がり、志す投資家が増え、地方の空き家が減る…」
こうした循環が出来上がり、再生された戸建に若いファミリーなどが入居してくれれば、地域の活性化にもつながります。
そんな盛り上がりを見せているボロ物件投資ですが、唯一残念に思うのは、国や自治体による「公的な助成や優遇制度が乏しい」ということ。
例えば、リフォーム費の助成や固定資産税の減免などがあれば、この投資に参入する投資家が増え、地方の空き家を減らすことにもつながります。
その辺は、私たちボロ物件投資家が互いに連携し、自治体や議員さんに働きかけるなどの新たなアクションが必要になっていくのでしょう。
そんな風に先のことを考えながらも、今日1日、できることを積み重ねていこうと思います。
今回はこのへんで。
脇田雄太でした。